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【読む、観る(5)】「笑点」の林家木久扇師匠が「旬を読む」、ほか (3/5ページ)

2008.5.12 15:40
このニュースのトピックス伝統芸能

 ナルニアの創造主アスランの荘厳な登場に始まり、衣装ダンスから白い魔女に支配された永遠の冬の森に迷い込んだ4人の兄妹、そして最後の戦いまで、ページをめくるごとに飛び出す仕掛けは目まぐるしく変化し、平面であるはずの画面が複雑な立体となって屹立(きつりつ)する。少年と馬の疾走シーンの手綱にみなぎる力や、東の海へ航行する船の帆が孕(はら)む風までも感じられる精巧かつ迫真的な展開は、まさに「紙の魔術師」サブダの真骨頂といえよう。

 ただ、さすがに個々の物語を追うことには無理があり、ナルニアの物語を知らぬ読者は複雑巧妙な仕掛けに目を奪われるしかなく、物語を知悉(ちしつ)する者にとっては、技巧に過ぎるイメージに戸惑う場合もあろう。いずれにせよ、絵本の仕掛けの世界は、彼らを中心に今後もさらに独自の進化を続けていくに違いない。

     ◇

 Robert Sabuda 米国ミシガン州出身の絵本作家。8歳で『オズの魔法使い』の仕掛け絵本を初制作。

■児童書大書評(2) 評・神戸万知(翻訳家)

『シルクの花』キャロリン・マースデン作、代田亜香子訳(鈴木出版・1470円)

 シルクの傘、ほしいっ! この本を読んで、まっ先にそう思った。南国ならではのあざやかな色彩と、繊細で躍動感にあふれる絵柄。タイの自然を傘にみずみずしく写しとる様子が、ありありと目に浮かんでくる。

 主人公ノイは、11歳の少女。おばあちゃんは、傘の絵付け師としてタイ北部では有名なのだという。姉のティンとともに、おばあちゃんの手伝いをするのがノイの日課だった。

 小さいころから絵が大好きなノイは、おばあちゃんの指導を受け、絵付け師としての道を歩みはじめる。

 けれど、着実に夢に近づくノイと対照的に、姉のティンの未来には不安が見え隠れする。一家の経済状態がきびしいためだ。

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