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園田天光光さん「女は胆力」を刊行 試練に耐えられる心を
「天光光」と書いて「てんこうこう」と読む。本名である。89歳の現在も日本・ラテンアメリカ婦人協会名誉会長やブルガリア「ソフィアクラブ」会長など多くの役職に就き、席を温める暇もなく動き回る、別名「怪物バアサン」にふさわしい名前ではないか。
「《天》は宇宙、《光》は創造の分子、最後の《光》は世の中の光となるようにとの親の願いをこめたものなんです」
園田天光光さんが、自身の来し方を振り返りながら、人生には「胆力」を養うことが大切だと説いた『女は胆力』(平凡社新書)を刊行した。
「品格とか見識という言葉がはやっていますが、そんなもの、ちょっとやそっとじゃ身につきません。それよりも胆力を養ってほしい。何事にも動じない心と体ができあがって初めて品格や見識が備わってくるのではないでしょうか」
その言葉には、波瀾(はらん)万丈を絵に描いたような人生を「胆力」で乗り切ってきた自負がにじむ。
天光光さんは初の女性代議士のひとりだ。敗戦直後、上野の地下道に転がる死体を見て「生き残された者、餓死しては相すまん」と、焼け野原の新宿駅西口で演説を始めた。そこから自然発生的に「餓死防衛同盟」が生まれ、その委員長となった天光光さんは総選挙に出馬し、「我がいのち、民族死活の危機に捧げん」と訴えた。
「選挙中に『お願いします』という言葉は使いませんでした。選挙民が、この人なら自分の暮らしや生命を守ってくれると思う候補者にお願いするのが選挙だと思いますから」
そして「白亜の恋」である。政敵であり妻子もあった青年代議士、園田直と大恋愛の末に結ばれる。
「園田は子供はひとりと言っていたんです。ところが、新婚旅行から帰ってから、実は5人いることが分かった。もちろん問い詰めましたよ。そうしたらいけしゃあしゃあと『お前は5人いると言ったら、嫁にきたか』と言うんです。親の反対を押し切って結婚した私は、これで引き下がったら自分に負ける気がして。なんとか乗り切ってやろうと闘志がわきました。それが胆力なのかもしれませんね」
現在の夢は、「世界平和の礎」を築くため、日本の子供が世界各国の子供たちと交流できる劇場と合宿所を作ることだという。
「世界平和は子供のうちから。準備は着々と進んでいます」(桑原聡)

