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【出版社オススメ 連休に読みたい本】『不祥事はなぜ繰り返されるのか』『夜の銀座の資本論』… (4/5ページ)

2008.5.3 09:14
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■自分の資産は自分で守る

 勝間和代著『お金は銀行に預けるな』(光文社新書・735円)

 「『お金は銀行に預けるな』ってどういうこと?」−本書のタイトルを見て、そう思った人も多いのではないでしょうか?

 答えは本書に譲りますが、私たちのほとんどは、金融の一般的な基礎知識さえ学ぶことなく社会に出ています。そのため「銀行預金」がどういう性質を持ったものなのかというとても基本的なことですら、あまり理解していません。

 また、最近、「国債」「投資信託」「FX」といった言葉をよく耳にしますが、最近の世論調査で日本人の80%以上もの人がリスク性資産を嫌っていることが示すように、「投資」という言葉を聞いただけで毛嫌いする人も少なくありません。

 しかし、401k(確定拠出型年金)と呼ばれる制度の導入によって、私たちは今後、自分の資産を自分で指図しなければならない時代が近い将来に訪れます。それだけでなく、現在の年金制度の破綻(はたん)の可能性さえいわれ、年金の支給率が切り下げられるかもしれません。

 同時に、相次ぐ保険料の未払い問題、所得格差の拡大も懸念され、また、自分の勤め先がいつ倒産するのかも分からないような状況です。

 こうした中、これまでのように「お金を銀行に預けて“眠らせたまま”」にしておくと、どうなるのでしょうか?

 本書は、JPモルガンやマッキンゼーで、コンサルタントやアナリストとして第一線で活躍した著者が、「これまでお金のことなんて、きちんと考えたこともなかった」という人のために、その基礎知識を分かりやすく解説したものです。

 自分の身は自分で守る時代に必ず役に立つ一冊です。(光文社新書編集部 小松現)

■「あの時」流れていたロック

 五十嵐貴久著『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』(双葉社・1680円)

 弱小高校野球部の活躍を描いた『1985年の奇跡』、落ちこぼれ高校生が手作り人工衛星を宇宙に飛ばす『2005年のロケットボーイズ』につづく本作の主人公は、主婦!

 井口美恵子は44歳。夫と15歳になる息子との3人暮らし。それなりの家庭生活を営んできたけれど、最近少し問題が。息子が高校受験に失敗し、浪人生となってしまったのだ。夫は家庭に無関心で頼りにならず、この先どうなるのか不安な日々を送っていた。そんなある日、幼なじみのかおりと会う。会って早々かおりは言った。「ねーねー、バンド、やらない?」

 著者の五十嵐貴久さんは前記のような青春小説のほかに、時代小説やミステリーでも活躍している今注目の作家ですが、それらの作品に一貫していることがあります。仲間がいることの素晴らしさです。

 そもそも楽器なんてできない美恵子は、あまりにも唐突でばかげていると即座に断る。だが、かおりの話を聞くうちに気持ちが揺れる。そうなのだ。どうも何か足りないと感じていたのだ。「あの時」も「今」も。そしてバンドを始める。演奏するのは、「あの時」流れていた「スモーク・オン・ザ・ウォーター」。それぞれ事情を抱えているほかのメンバーとともにオバサン素人バンドは猛練習を重ねる。しかし美恵子は悩む。こんなことをしていていいのだろうか。家庭が大変なときに。

 ここからはぜひ小説を読んでいただきたいのですが、ラストで美恵子はこう言います。

 「問題は、間違ったところからどうやってやり直すかじゃないのか」

 たっぷり笑えてじんわり泣ける家族小説です。(双葉社文芸出版部 秋元英之)

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