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【出版社オススメ 連休に読みたい本】『不祥事はなぜ繰り返されるのか』『夜の銀座の資本論』… (2/5ページ)

2008.5.3 09:14
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■ビジネスマンにも役立つ内実

 浅川夏樹著『夜の銀座の資本論』(中公新書ラクレ・756円)

 銀座の一流クラブを舞台に、そこで働くホステスと、そこに通う客が繰り広げる恋やお金のいきさつのかずかず。客はお金持ちや社会的成功者が多く、夜の銀座は、彼らがお酒を飲んで遊ぶなかでホンネを見せる場所だといえるでしょう。

 彼らをもてなすホステスは美人であることが最低必要条件で、そのうえで個性的であることが求められます。彼女たちにとって夜の銀座は、確実な保証は少ないが、経歴や実績がなくても直観と覚悟があれば多くを手に入れられる世界なのです。

 そして、金融市場そっくりのシステムをもつ夜の銀座。資本主義が純粋なかたちで展開されているともいえるこの世界は、資本を中心に世の中が動く仕組みの一端がよくわかるところです。この特殊な世界で半生を過ごした著者が知られざる内実を本書で明らかにします。

 「売り上げ」と「ヘルプ」の違い、給料というリターンを増やすためには未回収金というリスクをとらなければいけないこと、美人がナンバーワンになれないワケ、愛人生活の機会費用はいくら?などなど。夜の銀座の真実がここにある!

 グローバル化がすすみ、資本主義の現実にさらされる機会が多くなった時代に生きる現代人。本書がそうした現代人にとって、自身のビジネスや資産運用に役立てる契機になるはずです。「成功者の思考と行動」に関するものと、「経済の仕組み」に関するものの、2種類のコラムも用意しました。前者には「お金持ちと貧乏人は違う」「プロセスが大事」ほか、後者は「美貌(びぼう)は資本」「『好転するのを待つ』だけではいけない」など盛りだくさんです。(中央公論新社新書ラクレ編集部部長 横手拓治)

■何歳からでも楽しい学び直し

 平岩正樹著『こうして私は53歳で、また東大生になった』(海竜社・1575円)

 外科医で抗がん剤治療のスペシャリストとして知られる著者は、他の医療機関で「もう治療法はない」と見放された進行がんの患者たちを、10年間にわたり、ボランティアで治療してきた。患者たちが残された時間を濃く懸命に生きる姿を身近でみてきて、自分はどうかと省みた。そして「もう一度思う存分勉強したい」という長年の夢に挑戦する。科目は好きな歴史学。歴史は「人間とは、いかなる生き物なのか」を最も凝縮して示すと著者は考える。

 かつて東大の物理工学科と医学部に学んだ理系人間。初めての文系のうえ、「日本史」は小卒レベル、「世界史」も高校の中途までの知識しかない。そこで基礎知識を固める意味で、センター試験から受験。しかし、若いころから暗記は苦手。そこをどう克服したか、秘密兵器も登場する。昨年は合格最低点に10点足りず惜しくも不合格。今年、2度目の挑戦でめでたく合格し、今、勤労学生生活を満喫している。当然だが、受験勉強も仕事をしながらだった。買った参考書は300冊。受験勉強は人生の中の楽しいプレゼントだった、と振り返る。

 東大の入試システムとともに紹介される、「受験科目の多い東大は穴場?」の説は目からウロコ。また、著者おすすめの参考書リストは、受験しない人でも読書意欲をそそられる。

 本書は、暗記が苦手でも、仕事をしながらでも、いくつになっても学び直しは楽しいという、中高年を鼓舞する熱中体験記である。人生は短い。やりたいことは今すぐ始めよう。新しい学問に取り組んで、50代の脳は心地よくフル回転を始めた。全編から「学問=知る喜び」が伝わってくる。(海竜社編集部 平山光子)

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