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【青雲の大和】(203)新羅の砦 (2/2ページ)
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「な、わかったろう。わかったら行け。おぬしが行けば、新羅はひれ伏す。いや、こういう言い方はよろしくないが、大和の国の最高顧問が正使としてやってきて、新羅の進むべき道を指し示すのだから、女王もきかざるをえまい」
「しかし、面従腹背ということもありうるからな、新羅のばあい」
小国の知恵というのだろうか、これまでも任那(みまな)の領有問題で大和からつよい圧力がかかると、
−−任那を独立国として認め、それに代わって任那の調(みつぎ)をさしだす、
として矛先(ほこさき)をかわし、現実には任那の領土化をどんどんと推し進めるといったことを平然としてつづけてきた。
「いや、こんどこそ絶対に面従腹背をゆるしてはならない」
請安はいった。
「表むき大和に服しながら、女王派までが唐に通じるようでは、たいへんなことになる。ここはなんとしても、唐帝の野望をくじき、新羅を唐からひきはがして大和につけねばならぬ」
「できるだろうか」
「できる。他のだれにできなくても、玄理ならできる。そう信じて、おれは帰ってきた」
「しかし、兵はだせぬぞ」
大化改新が進行中のいま、武力外交をやるにも大和の国軍はまだ、一兵も生まれていない。武力の後押しなくして、はたして新羅が服するのか。