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【週末読む、観る】(2)『カーブボール』「欲しかった情報」を「事実」に (3/5ページ)
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■『太陽の盾』アーサー・C・クラーク&スティーヴン・バクスター著、中村融訳(早川書房・2100円)
今年3月、90歳で死去したSFの巨匠クラークが、40歳年下のバクスターと組んで書いた「タイム・オデッセイ」シリーズの第2弾である。同シリーズは『2001年宇宙の旅』に始まるクラークの「スペース・オデッセイ」シリーズに対応するもので、物語には両シリーズ共通の宇宙人が登場し、人類の進化に干渉を加えようとする。
第1弾『時の眼』は、2037年に起きた「断絶」と呼ばれる大異変で、国連平和維持軍のビセサらがもう一つの地球ミールへ送られてしまう。今回は、なぜか失跡した翌日、故郷の地球に戻ってきたビセサは、史上最悪の太陽嵐の脅威に直面する。科学者と宇宙飛行士たちは、地球と同じ大きさの超巨大な盾を宇宙空間に浮かべて、太陽嵐の攻撃に備えようと試みた。
■『うつ恋』栗原美和子。著(ポプラ社・1470円)
フジテレビプロデューサーとして、「恋愛偏差値」「不信のとき」など数々の人気ドラマを生み出してきた一方、脚本や小説の執筆活動を行っている著者による書き下ろし最新作。雑誌編集者の乙子と、落ちぶれ芸人のツーテン権太が繰りひろげる恋愛物語だ。
32歳独身の乙子は、人と深くかかわることを避け、表面的な恋愛を繰り返してきた“なんとなく恋愛症候群”。ツーテン権太は一世を風靡(ふうび)したものの、今や“過去の人”となり、鬱病(うつびょう)に苦しむ。2人の最初の出会いは最低最悪。その後も反発や紆余(うよ)曲折の繰り返しだが、なぜかひかれあう。
現代女性の働く姿や結婚への意識をリアリティーたっぷり描きだす。軽快でウイットに飛んだ会話の連続も絶妙だ。爽快(そうかい)な読後感を味わえる。