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【パーティー鑑賞】吉川英治賞に浅田次郎さん「長くて申し訳ない」 (3/3ページ)
文学賞選考委員の北方謙三氏
私はしばらくの間、浅田さんに敬語を使っていた。呼びかけるときも、浅田さん。というのは、私より年上だと思っていた。だって“頭の状態”からいっても絶対年上だろうと。ある日、年下というのが分かり、「浅田!」と呼んで嫌な顔をされたりした。
今回の受賞は喜ばしい。いろんな方面でいろんな仕事をしているが、どの方面でも力作、佳作、秀作といわれる。『蒼穹の昴』は壮大なる物語だが、中国近代史を舞台にしたことは、非常に難しかったと思う。真実をみて、物語として表現していくということは、浅田次郎の本質なのかもしれない。
この物語は、続編もあるかもしれない。つべこべ言う筋合いはないが、年下であるから「浅田君、頑張ってください」という言葉でお祝いの言葉にしたい。この賞は、作品に贈られると同時に、作家に贈られる賞である。ふさわしい作品、ふさわしい作家にもらっていただくことになって、選考会は大喜びだった、ということをお知らせしておきたい。
新人賞選考委員の伊集院静氏
新人賞の選考委員を10年近くしているが、佐藤さんの作品ほど驚いたものはなかった。すごい新人が登場したな、仰天小説だな、という感想があがった、このお嬢さんさんはずっと食べていけるだろうとも。作品には度胸があって、あざとさがない。よほど才能があるか、本を読まれたのか分からないけれど、驚いた。
それに、私に初めて対面する女性新人作家は、正面から私を見ないんですけれども、「佐藤です」と真っすぐにこちらを見る。すごい人なんだなぁ、と。次の作品が楽しみです。
吉川英治文化賞選考委員の柳田邦男氏
10年、20年、30年と長く、1つのことに取り組み、熱中し、日本の文化を支えている人がいる。しかし、その多くは検証されることもない。この賞の選考を通し、日本の社会が信頼性を失っている中、“ちょっと待てよ。この国もまだまだ捨てたものじゃない”と思わせてくれる人たちがいると感じた。今後も、こうした地道な取り組みを検証していくのは、大きな意味があると感じた。






