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【週末読む、観る】(5) (5/5ページ)
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思えば僕たちも彼らと似た境遇ではないだろうか。意識が共有できないことを知っていながら、言葉によってそれを試みる。道具としての言葉を強固にしてゆくほど閉塞(へいそく)する。だがこう考えさせるのもやはり宮沢賢治の《ことば》なのだ。言葉を疑う僕もまた同じ言葉によってこうして思うところを述べている。あなたに届くかどうか、僕にはわからない。そう思いながらなおもそれを試みる。言葉は宇宙のように謎だ。宇宙は宇宙の外に干渉できない。けれども僕はまだ、宇宙について何も知らない。
〈メモ〉まみや・みどり 昭和60年、静岡県生まれ。日大付属三島高中退。農業などをしながら、執筆活動。小説「牢獄詩人」で第22回早稲田文学新人賞を受賞。同賞は全151作品のなかから、作家、中原昌也が単独選考委員となって選んだ。
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宮沢賢治は明治29年、岩手県生まれ。美しくも悲しい、幻想的な「銀河鉄道の夜」は何度かの改稿により、いくつかのエディションがある。それを読み比べる楽しみもありそうだ。