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【週末読む、観る】(5) (3/5ページ)
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それにしても、自分で造るビールのなんと美味(うま)そうなことか。飲みたくなるだけではない。実際に“自ビール”を造りたくなる。まさに著者ならではの一冊だ。
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たけうち・まこと 昭和46年、新潟県生まれ。慶応大卒。平成10年、『神楽坂ファミリー』で小説現代新人賞。
■『婚約のあとで』阿川佐和子著(新潮社・1680円)
評・松原一枝(作家)
《感性に忠実に生きる女性たち》
村松波は化粧品会社商品部に勤めている。ニューヨークに婚約中の安藤剛志がいる。物語は波と剛志が結婚するまでの期間、波とかかわりのある女性たちが自分の生き方、恋愛を一人称で語る。語る女性の名が、波、碧(あお)、宙(そら)、真理、優美、凩(こがらし)、花…。彼女たちの生き方、恋愛がこの名前をみただけで、旧来の陋習(ろうしゅう)を破ることを象徴しているようだ。
波は感情をストレートに出すが、妹の碧は内に閉じこもる性格。碧は海洋生物研究室に勤めている。同僚の文太は碧を愛している。碧はそのことを承知してはいるが、父親より年上の鷹野のおじちゃまと秘密の関係をもっている。
宮下真理は、スイスの化粧品メーカーと契約をするような新製品の容器デザイナー。カメラマンのマー君という恋人がいる。凩は夫と別れたあと広告代理店社長の世話になり、2人の子供も育てた。真理も社長とは男女の仲である。凩は長男に会いにくる元夫の、結婚しているときには分からなかった良さに気づく。夫と再婚したいと思うが、踏み切れないまま、社長との関係も続く。凩はどちらと決める必要はない。仕事も元夫も社長も抱え込んでやろうと思うようになる。放っておけばいずれどうにかなると、呟くのである。