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【週末読む、観る】(1) (1/5ページ)

2008.4.20 08:21
このニュースのトピックス週末読む・観る

【書評倶楽部】

■『環境問題はなぜウソがまかり通るのか 同2』武田邦彦著(洋泉社ペーパーバックス・各1000円)

サイバー大学学長 吉村作治

《科学的にデータを検証》

 私の専門である考古学は環境学の分野である。古代人がそれを意識していたか否かは別として、彼らがどのように環境を守ったかを研究することは、現代において環境をいかに保全するかという問いへのヒントを得るために必要不可欠である。古代エジプト文明の研究から得る環境保全のヒントはまず、人々の自然を崇(あが)める心だ。自然を神と考え、自然を守った。2つめに、循環型の文明を築き、5000年近くそれを守り続けたということである。

 そういうことで、書店に入っても「環境」という表題の本に目が行く。私は週に数回地方出張のため新幹線に乗るが、その際東京駅構内の書店に寄り、目新しく往きの車内で読みきれるものを買う。本書もそうした中で見つけた一冊であった。この本の派手な表紙を見たときにはちょっと危険な類の本かなと思ったが、タイトルにあった「環境」の文字に手が出た。そして書店にあった第2巻を先に購入し、あまりの素晴らしさに感動して、第1巻をamazonで取り寄せたのだ。

 第2巻の何に感動したかというと、目次の見出しにある「バイオ燃料が世界の格差を拡大させる」「意味のないリサイクルを早くやめないか」等、私たちが環境問題ブームに酔って当たり前と思っていることを一つ一つ検証していることだ。普通、こういう告発めいた本には感情論が多いが、本書は科学的なデータとその分析に終始している。第1巻はさらに鋭く環境問題を突いている。例えば「資源7倍、ごみ7倍になるリサイクル」「ダイオキシンはいかにして猛毒に仕立て上げられたか」等、環境問題をヒステリックに語ることをやめ、科学的に見直そうと主張している。

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