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【週末読む、観る】(2) (2/5ページ)
本書は、伊澤の人間像だけではなく、活動を広い視野から捉え、改めて近代国家と音楽という問題に肉薄した好著といえる。
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おくなか・やすと 昭和43年、奈良県生まれ。京都市立芸大日本伝統音楽研究センター特別研究員。
■『流星の絆』東野圭吾著(講談社・1785円)
「週刊現代」に1年にわたって連載された話題作。両親惨殺という痛ましい事件を軸に展開する推理小説だが、著者一流の仕掛けで心温まるエンターテインメントに仕上がっている。
小学校に通う功一、泰輔、静奈の兄妹はある夜、子供だけで自宅を抜け出し、流星を見に行く。ところが帰宅すると、両親が何者かに刺し殺されていた。敵討ちを誓う3人。大人になって、犯人を追いつめようと事件の核心に迫るが、そこには驚くべき真相が待っていた…。
帯に「復讐計画の最大の誤算は、妹の恋心だった」とあるように、著者は謎解きに加え、若い男女を描くことで恋の行方を推理する楽しさも盛り込んだ。きれいにまとめ過ぎた印象もなくはないが、ラストは素直に感動し、涙がこぼれる。
■『アナログカメラで行こう! 35mm一眼レフ&コンパクト機篇』吉野信著(光人社・2415円)
動物・自然写真家として著名な著者が、進化するカメラと歩んできた道のりを、本人所有の70台あまりとともに振り返る。今回は前編で、計37台を紹介。
半世紀以上前のカメラでも美しい写真が撮れる。設計者たちのアイデアと、カメラのメカニズムに触れる喜びを感じるという。
昨今、カメラの蘊蓄(うんちく)本が多いが、本書は著者が実際に使い込み、年季の入ったカメラが製品写真に使われている。相応に“くたびれた”姿からは、愛着が読者にまで伝わってくる。
エピソードに加え、各機種の作例が豊富。カメラのマニアックな楽しみと、作品鑑賞の両面を備えた欲張りな一冊だ。各機種に取りつけたレンズが多彩で、これも楽しい。「レンジファインダー&中判篇」も刊行予定。
■『アイ ラブ エルモ』ケヴィン・クラッシュほか著、松藤留美子訳(アメリカン・ブック&シネマ・1575円)
「エルモ」とは子供たちの人気番組「セサミストリート」に登場する真っ赤な毛で覆われたモンスター。希望に満ちたメッセージを体いっぱいに表現し、生きる喜びを周囲に振りまく。本書はエルモを演じる著者がつづった喜びと希望のメッセージである。