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温故知新…相次ぐ文庫復刊 若い読者開拓も (1/2ページ)
品切れや絶版となっていた古典や名著の文庫が相次いで復刊している。「青春時代の感動をもう一度」という団塊世代を中心に好評といい、「復刊フェア」を行う書店も。文庫で値段が手ごろなことから、20、30代の若い新規読者も開拓。新しい解説を加えることなどで、作品の再評価にもつながっているようだ。(舛田奈津子)
講談社文芸文庫の刊行総点数は約850点。毎月新刊が出るが、在庫がなくなる“品切れ”は約300点にのぼる。そこで創刊20周年記念キャンペーンとしてアンコール復刊を決定。昨年9月に読者アンケートを行い、20作品を選んだ。
第1弾として2月に刊行されたのは倉橋由美子『スミヤキストQの冒険』と西脇順三郎『ambarvalia・旅人かへらず』。11月までに遠藤周作『哀歌』など、毎月2点ずつ復刊させる。文芸文庫出版部の村松恒雄部長は「風雪に耐える作品を次世代に伝えることも出版社の大切な仕事。品切れの作品を“読みたい”という要望も多い。復刊は読者のニーズに応える作業」と話す。
新潮文庫(新潮社)は、絶版リストから毎月2点ずつ復刊させている。目指すのは“古くて新しい復刊”。ターゲットは団塊世代だ。復刊にあたって文字を大きくし、ルビも多めにして、読みやすい工夫を凝らす。作品によっては解説を新しくした。
文庫編集部の佐々木勉次長は「骨董(こっとう)品を売ってます−という感じにはしたくなかった。古い作品だが、読めば驚きもある。普遍的な魅力がある。復刊が作品の再評価につながればうれしい」と期待する。
ちくま学芸文庫(筑摩書房)も4月下旬、カール・シュミット『パルチザンの理論』などを復刊予定。読者投票で要望が多かったものだという。

