ニュース: 文化 RSS feed
【週末読む、観る】『「死」の教科書』悲しさに寄り添い気付く命 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:週末読む・観る
彼らは脱線事故の取材を通して、これまで避けてきた死別者の悲哀に突き当たり、悲しさのなかに温かい生命があることに気付いていく。他者の悲しさの傍に寄り添ったとき、私たち誰もが生き残った者であることを知る。戦争から生き残った者、思春期の嵐から生き残った者、中年の疲れから生き残った者である。生き残った者として、亡くなった人のためにも、幸せに生きねばならないと思う。こうして記者たちが取材しながら歩んだ道を読者も一緒に歩んでほしいという願いをこめて『「死」の教科書』と題したのだった。
(関西学院大学教授 野田正彰)
◇
本書は、平成18年4月24日から19年6月19日まで、産経新聞(大阪本社発行版)に連載された「死を考える」に加筆、再構成した。

