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【週末読む、観る】◇著者に聞きたい◇ 原田ひ香さん「はじまらないティータイム」 (1/2ページ)
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原田ひ香さん 『はじまらないティータイム』(集英社・1365円)
昨年、同作ですばる文学賞を受賞した。さりげないタイトルとは裏腹に、物語は昼メロの如し。不倫や夫婦関係の不和、登場人物の怪しい行動がてんこ盛り、なのだ。
選考委員の高橋源一郎氏には「理解不能。まさに、何も始まらない感じがいい」と講評された。「いやいや…。始まりを予感させる感じにしてみたんですけど」と苦笑いする。
《里美は不倫の末に妊娠し、略奪婚を成功させるが不満ばかり。夫の叔母、ミツエが結婚式に出ないからだ。ミツエはいとこの元妻、佐智子に同情し、おせっかい。佐智子は他人の家に忍び入る“侵入魔”に。里美はミツエの娘、奈都子に近づき、ミツエの説得を試みる…》
確かに人物像は突拍子もない。里美は念願の略奪婚を果たしたのに孤独を抱える。奈都子は不妊に悩む。佐智子は他人の“家庭のにおい”に安らぐ。根底に流れるのは、現代の女性に向けてのメッセージだ。
「仕事、結婚、出産…。今はどれも選べる。でも、選択の範囲が広いからこそ迷う。立場の違う女性同士が分かりあいたいな、と」
31歳。夫の転勤で北海道に移り住んだ。仕事をやめ、友人もいない。車の免許もない。ただ、歩いていける所に図書館があった。そこで文章を書くようになり、シナリオライターでデビューした。シナリオで学んだ技が小説にいきる。たたみかけるようなせりふが物語にリアリティーを与え、人物に生命を吹き込む。

