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【青雲の大和】(205)新羅の砦 (3/3ページ)
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玄理はきいた。きのうは数日吹き荒れた嵐の余波が、まだ海上にのこっていたはずである。
「おそらくは、廉宗一派に属する者でありましょうが、悪天候をついて急ぎ早舟をだしたのは、それなりの理由があってのことと思われます」
女王徳曼の王室を廃する行動をおこすまえに、大和から乗りこんでくる使節団を自派にとりこむ作戦であろうというのである。
「ならば、こちらからそれに乗ってやろうじゃないか」
玄理はいった。
「新羅に上陸すれば、そなたはまず反女王派に付いてくれ。大和は廉宗一派を支援する、というふりをしてむこうの動きをつかむのだ」
それによって、新羅を唐の属国にする危険な策謀から、新羅を救いだす方策をさぐりあてたいという狙いである。