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自著の表紙から赤裸々に 『柳美里不幸全記録』
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芥川賞作家の柳美里(ゆう・みり)(39)が今月末に上梓する『柳美里不幸全記録』(新潮社)の表紙に、柳自身のヌード写真が使われていることが18日、わかった。撮影は写真家の篠山紀信。出版関係者は「女性作家がグラビアや写真集以外の書籍の表紙でヌードになるのは初めてではないか」と話している。
『不幸全記録』は、柳が月刊誌「新潮45」で、平成14年1月号から、休載を挟みながらも、約5年半にわたって綴った連載「交換日記」をまとめたもの。不在の「あなた」に向けて、日々の出来事と雑感を書き送るというスタイルで、総原稿枚数2100枚、総ページ数は848ページの大部となった。
朝日新聞に連載されていた『8月の果て』打ち切り騒動や、『石に泳ぐ魚』の出版差し止めなどについても、そのときの思いがありのままに記されている。シングルマザーの育児、苦しい家計状況、恋人との死別や、15歳年下の男性との同居など、自分自身を徹底的にさらけ出した内容となっている。
担当編集者は「赤裸々に自分自身を描き出したこの本の表紙は、柳さん自身しかありえないと思った」と説明。同社から著者に今回の表紙案を持ちかけたという。同書のあとがきで、柳は「本書のことを真剣に考えた上での提案だと思ったので同意しました」などと、編集者との信頼関係がヌード写真を了解した理由であることを説明している。
篠山は、ミリオンセラーとなった『命』でも柳さんが息子を抱く表紙写真を撮影。ほかに妊娠中の柳の姿も撮ってきたという関係。柳は篠山の被写体になることについて、「撮影という行為を通して、お互いの生き死にに触れあっているのだと思います」としている。
19日発売の『新潮45』もグラビアページで柳のヌード写真計5カットを掲載する。(酒井潤)