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【日本人とこころ】岡本太郎と爆発(上)反博の巨像だった太陽の塔 (1/4ページ)
このニュースのトピックス:美術・芸術
少し色あせた1枚の写真が手元にある。太陽の塔をバックにポーズを取る半ズボン姿の小学生は、39年前の僕だ。似たような写真を持っている人は、時代の雰囲気を思い出せるはずだ。未来は明るいものだった。あらゆる可能性は信じられた。大人も子供も浮き立っていた。
岡本太郎の、最も知られた作品である太陽の塔は、大阪府吹田市の万博記念公園に永久保存されている。だだっ広い公園の真ん中に、いまも超然とそびえている。
塔には3つの顔(太陽)がある。てっぺんの金色の顔とおなかの福笑いみたいな顔は、輝かしさと楽しさを連想させる、万博の象徴的存在だった。でもいま、塔を見上げてみると、背中にある3つ目の顔に強く惹(ひ)かれる。黒い太陽。浮かぶイメージは皮肉、冷徹、沈鬱(ちんうつ)、絶望…。
未来ったってバラ色とはかぎらない。明日への道は進歩や発展の一方通行ではない。大人になった僕らは気づいている。現実の21世紀は、そんなに楽天的にはなれない時代だった。黒い太陽は、予言だったとさえ思える。
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