[PR]
ニュース:文化 RSS feed
38歳の生涯 犬塚勉展覧会 自然と一体化した精神 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:美術・芸術
自然を愛し生涯自然を描き38歳で亡くなった画家、犬塚勉(いぬづか・つとむ)の展覧会が長野県東御(とうみ)市の「梅野記念絵画館・ふれあい館」で開かれている。
犬塚は誰も気に留めない小さな草花や石の一つ一つまでていねいにいつくしむように描写する。たとえば「林の方へ」(昭和60年)。手前に無数の白い花。緑の生い茂る林の背後にはさらに深い林がひかえ、霧でかすむ。人の気配はまったくない。感じるのは風のながれや草花のにおいだ。
それは「梅雨の晴れ間」(61年)にもあてはまる。ヒメジオンの白い花と無数の小さなドクダミの花。太陽の光を浴びた明るくみずみずしい草原や樹木と日陰でやや暗くなった草むらのコントラスト。湿気さえ感じさせるほどで、目の前に現れた自然に吸い込まれてしまいそうだ。
自然を描くことに没頭した犬塚の作品は、単なる自然の模倣としての写実ではない。自然と精神の一体化によって得られた、草木の息遣いさえもとらえた絵画といえるだろう。
同美術館の梅野隆館長(83)は13年前、初めて彼の作品を観たとき、「純粋な精神が宿っていた。感動にふるえ、涙が出た」と振り返る。いま、この豊かな自然環境にある小さな美術館には全国から多くの来観者が訪れ、館内に置かれたノートに思い思いの気持ちがつづられている。
このニュースの写真
関連ニュース
[PR]
[PR]


