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9つの部屋に旬のアート 国立新美術館「アーティスト・ファイル2009」 (1/2ページ)
最前線で活躍する旬のアーティストを紹介する展覧会「アーティスト・ファイル2009」が東京・六本木の国立新美術館で開催されている。9人の作家が、与えられたそれぞれの部屋の中で、作品を個展形式で発表するという企画だ。チェックしておきたい現代アーティストの近作を一度にみることができる。(渋沢和彦)
この企画展は「新しい美術の動向を紹介しよう」と、国立新美術館が昨年スタートさせた。今回が2回目になる。平成19年1月にオープンした同美術館は、所蔵作品を持たないのが特徴だが、8人の研究員が日々調査・研究活動を行っている。そのなかで「気になる作家」をピックアップしている。今回選ばれたのは30代前半から50代後半の9人。絵画、立体、映像など作品の形態は多彩だ。
会場に入って最初に目に入るのは、大平實(みのる)の有機的な立体作品。動物や植物を連想させる、不可思議なかたち。そのユーモラスな造形とともに、見せ方も面白い。床だけでなく、壁面にも設置されている。廃材をチップ状にして、骨組みの上に接着してあるため極めて軽く、そんな表現が可能になったという。
絵画の津上みゆきの会場に入ると雰囲気は一変し、展示空間全体が華やぐ。ピンク、レッド、イエローといった明るい色彩が踊り、溶け合う。キャンバスに描かれているのは、風景なのか、空気なのか。縦横約2メートルの大作が30点も壁面に連なる様は理屈抜きに気持ちがいい。
村井進吾による彫刻の展示エリアには緊張感が漂う。天井高8メートル、約40メートル四方の空間に、方形の黒い石彫が整然と並ぶ。磨き抜かれた石の造形はストイックで、空間に張りつめた空気を呼び込み、鑑賞者も自然に威儀を正して立ち向かうことになる。


