葛飾北斎の狂歌絵本の最高傑作「隅田川両岸一覧」。この作品はその中の「大川の網引」で、初夏のホトトギスの飛び交うころの風景を描いた。手前の元柳橋を渡る女性は、肌をより白く美しく見せる青い傘をさす。手前を歩く男はウナギ取りの道具を持つ。奥に見える新大橋は元禄6(1693)年にかけられ、両国橋の旧名の大橋に対して新大橋と名づけられた。