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【写真劇場】日本最大の湿原 「釧路」にようやく春がきた (1/5ページ)

2008.6.3 15:24
【写真劇場】日本最大の湿原  頭頂部の赤い皮膚と、白、黒の羽の色が美しいタンチョウ。国の特別天然記念物に指定されている=5月22日、北海道釧路市の釧路市丹頂鶴(たんちょうづる)自然公園【写真劇場】日本最大の湿原  頭頂部の赤い皮膚と、白、黒の羽の色が美しいタンチョウ。国の特別天然記念物に指定されている=5月22日、北海道釧路市の釧路市丹頂鶴(たんちょうづる)自然公園

 5月下旬、慌ただしく通り過ぎた桜前線に目を覚まされたように、釧路(くしろ)湿原では、小さな花々がいっせいに咲き始めていた。タンチョウは孵化(ふか)したばかりの黄色い綿毛のヒナに餌を運ぶために、緑のにじみ始めたキタヨシの群落を長い足で歩きまわる。手袋をした手を伏せたように湿原に張り出した丘陵地帯でもミズナラの若芽が芽吹き、悠々と蛇行する釧路川の岸辺には、ハンノキが灰色がかった新緑を靄(もや)のようにうっすらまとっている。遅い春の盛りを迎えた釧路湿原を訪ねた。

 ■シーン1

 釧路湿原のなりたちは、内陸に大きく入り込んだ広く浅い湾が、海水面の変動と、海岸線に発達した砂丘によって海から切り離されたことに始まる。内陸に取り残された湾は淡水化し、約3000年前までに、日本最大の湿地となった。植物が十分に分解されずに堆積した泥炭が基盤となり、ミズゴケやスギゴケが積み重なってできた沼地にキタヨシの群落が広がっている。川が運んだ土が堆積して乾燥が進んだ場所にはハンノキの林が出現する。この湿地に、キラコタン岬や宮島(みやじま)岬など、海だった時代を思わせるような名を付けられた丘陵地帯が張り出し、また塘路湖(とうろこ)を初めとする湖沼が多く点在して複雑な地形を形成している。

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【写真劇場】日本最大の湿原  頭頂部の赤い皮膚と、白、黒の羽の色が美しいタンチョウ。国の特別天然記念物に指定されている=5月22日、北海道釧路市の釧路市丹頂鶴(たんちょうづる)自然公園
【写真劇場】日本最大の湿原  湿原の小道にできた水たまり。黒い泥炭の湿地にハンノキと夕日の影が映る=5月22日、北海道標茶町(しべちゃちょう)塘路
【写真劇場】日本最大の湿原  ヤチボウズの群落。株の上に他の植物が花を咲かせることもある。人呼んで「湿原のひょうきん者」=5月23日、北海道鶴居村(つるいむら)
【写真劇場】日本最大の湿原  キラコタン岬から南に釧路湿原を望む。キタヨシの茂る湿原を流れるチルワツナイ川。この周辺は国の特別天然記念物のタンチョウの営巣地となっている=5月23日、北海道鶴居村(つるいむら)
【写真劇場】日本最大の湿原  湿原は、縄文時代には浅い海の広がる豊かな入江だった。周辺からは当時の土器の破片や石器が数多く出土する=5月23日、北海道標茶町(しべちゃちょう)塘路(荻窪佳撮影)
【写真劇場】日本最大の湿原  クサソテツの若芽が湿地のあちこちに輪になって群生していた。コゴミの別名でも知られ、食用にもなる=5月22日、北海道標茶町(しべちゃちょう)塘路
【写真劇場】日本最大の湿原  レンプクソウの花は黄緑色で目立たないが、近づくと繊細な美しさがある。上を向く花が1つと横向きに2対の計5つの花をつけるためゴリンソウとも呼ばれる=5月23日、北海道鶴居村(つるいむら)
【写真劇場】日本最大の湿原  明るい新緑の中で、淡い黄色がひときわ際立つエゾネコノメソウ。花の後にできる実が黒く猫の目のように見えることから名付けられた=5月22日、北海道標茶町(しべちゃちょう)塘路
【写真劇場】日本最大の湿原  房状に花をつけたエゾエンゴサクが可憐に春の野を彩る。花の色は白から青紫まであり、葉の変異も大きい。根は食用にもなる=5月23日、北海道鶴居村(つるいむら)
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