ニュース: 文化 RSS feed
【厳選 大人のミュゼ】玉堂美術館(東京都青梅市)
このニュースのトピックス:美術・芸術
東京の自然豊かな青梅市御岳(みたけ)に、明治から昭和にかけて活躍した日本画家、川合玉堂(かわい・ぎょくどう、1873〜1957年)の美術館がある。
戦争中、それまで頻繁に写生に訪れていた御岳へ疎開してから戦後もそのまま定住、1944(昭和19)年から57年に亡くなるまでの10余年を過ごした。この地を愛してやまなかった玉堂を、地元の人々もまた慕い、没後はぜひここに美術館を建てようという声が上がった。皇后陛下をはじめ、各団体や全国の玉堂ファンから寄せられた多大な寄付によって、没後4年過ぎた61年に開館する。
玉堂は、四季の中の山村や田園風景、そこで生きる人間や動物の姿を美しい墨線と彩色で描くことを得意とした。数多くの作品を多く残しているが、亡くなるまで筆を離した日はなかったという。有名になって作品がたくさん売れても、お金には頓着せずもっとうまく描けるようにとこの地で毎日毎日描き続けていた。
展示室はこぢんまりとしているが、季節にあわせて少年期の写生から84歳の絶筆まで幅広く展示。外には整えられた広い庭と玉堂のアトリエを再現した部屋が公開され、玉堂の制作に対する息づかいがより感じられる。
美術館隣には、豆腐料理や季節料理のレストラン「いもうとや」がある。玉堂の詩的で余韻のある作品を鑑賞した後に、多摩川の清流と今なら美しい緑や、秋なら紅葉を眺めながらゆったりとした時間を過ごすことができる。(SANKEI EXPRESS)

