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「薔薇空間−宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々」 大輪の陶酔 (1/3ページ)

2008.5.15 09:39
このニュースのトピックスサイエンス・生物
ルドゥーテ「ロサ・ケンティフォリア」ルドゥーテ「ロサ・ケンティフォリア」

 ■渋谷で17日から

 バラといえばオペラ「薔薇の騎士」や漫画「ベルサイユのばら」など名作の題名に使われるように古くから愛を象徴する花。満開の姿は他の花を圧倒する美しさだ。そんなバラに魅せられ、大著『バラ図譜』を完成させたフランスの宮廷画家、ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ(1759〜1840年)が来年生誕250年を迎えるのを記念して、東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで17日から、「薔薇空間−宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々」が開催される。18世紀から現代まで、日欧のバラの魅力があふれる展覧会だ。

 ルドゥーテはフランス革命の動乱期に活躍した宮廷画家。マリー・アントワネットや、ナポレオンの皇妃ジョゼフィーヌに仕え、169枚の銅版画からなる『バラ図譜』を著した。

 この作品は、ジョゼフィーヌが集めた珍しいバラの品種を記録するため、ルドゥーテが8年の歳月をかけて制作した。点の集合で陰影を表現する点刻彫版法(スティップル・エングレーヴィング)で描かれているため、輪郭線が一掃され、上品なグラデーションでバラの透明感ある美しさを表現。花首の傾き方や花びらの見え方など繊細なタッチでバラの個性を強烈に描きだしている。

 さらにこの作品は、美術的な価値だけでなく、植物学上でも貴重な資料となっている。ルドゥーテが描いた全169点のバラを園芸的に分類してみると、ギリシャ・ローマ時代から利用されてきた「古代種」▽16世紀ごろに出現したとされる「ケンティフォリアおよびモスローズ」▽18世紀中ごろから19世紀初頭に中国から欧州に紹介された四季咲き性の種類「チャイナローズ」▽主に古代種やチャイナローズが交配されてできた品種「オールドローズの基本種」▽北半球に分布する野生種とその変異種「ワイルドローズとその派生種」と、古今東西のバラの歴史と品種を網羅する。

このニュースの写真

ルドゥーテ「ロサ・ケンティフォリア」
齋門富士男氏のバラ写真
パーソンズ「ロサ・モエシー」
二口善雄氏の水彩画「サンショウバラ」
ルドゥーテ「ロサ・スルフレア」

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