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【町猫浪々】黄昏て 「缶詰おじさん」待ち焦がれ (1/2ページ)

2008.5.12 15:50
【町猫浪々】黄昏て「缶詰おじさん」待ち焦がれ  (太田威重さん提供)【町猫浪々】黄昏て「缶詰おじさん」待ち焦がれ  (太田威重さん提供)

 陽は西に傾き、湾岸に黄昏(たそがれ)時が迫っている。

 それまで思い思いの場所でくつろいでいた猫たちは、いつものように集まり、静かに日没を迎えようとしている。

 誰もいなくなった海辺の、暗く長い夜を、どんな風に過ごしているのだろうか。

 彼らはひたすら待っている。これから缶詰や小魚をバイクにいっぱい積み込んで、駆けつけてくれる人がいるからだ。その人は、かれこれ30年間もそうしたことを続けている。

 猫たちの生活を支えているのは、意外にも彼のような中年男性たちである。よほどの悪天候でない限り、毎日のように来てくれる心優しい人たちだ。猫たちの今日は、彼らの存在なくしては語れない。

 人家もなく、訪れる人も少ない、東京湾に浮かぶこの人工島の外れで生き抜くことは容易(たやす)いことではない。

 これもまた紛れもなく東京の猫の暮らしである。(写真家 太田威重/SANKEI EXPRESS)

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【町猫浪々】黄昏て「缶詰おじさん」待ち焦がれ  (太田威重さん提供)
【町猫浪々】写真家の太田威重(たけしげ)さん。1980年代後半、バブル期の都市の荒廃を目にして以来、東京と猫をテーマに写真を撮り続けている。隔月刊誌「猫生活」(緑書房)に「東京町猫録」を連載中(提供写真)
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