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国宝、薬師寺展にグッときた。 イラレストレーターなど みうらじゅん (1/2ページ)
このニュースのトピックス:美術・芸術
「いいなぁ…」
と、思わず呟(つぶや)きながら見上げた日光・月光菩薩像−。
小学生の時、母方の祖父に連れられ奈良の薬師寺を訪ねた。本尊・薬師如来のドシッとした重量感に魅せられた。台座に刻まれた邪鬼のような異形のモノ。そして四方を守る怪獣たちを必死で頭に焼き付けた。
祖父は拓本の趣味があり、台座のレリーフを画箋紙に転写してみたいと言った。それと境内にあった仏足石。足の裏には法輪。仏の教化が衆生の悪をくだき、展転して他に伝わるのを車輪にたとえているという。それら全(すべ)ての知識を僕は祖父から教わった。
小学校でも少し変わった趣味を持つ僕は浮いていたけど、仏像の素晴らしさを如何(いか)に伝えるか、そのことばかり考え、スクラップ・ブックに今日見てきた仏像の写真を貼(は)って感想を書いた。
当時、薬師寺のご住職は高田好胤さん。好胤さんが書かれた本『心』の感想文を出版社に送ったところ新聞の広告欄に“12歳から75歳まで感動の便りがあとをたちません”と、僕の文章が掲載された。初の活字デビューだった。そんなこともあり僕は今まで薬師寺を身近に感じてきた。