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【ムツゴロウのいのち万華鏡】「伝説の鳥」に会いに行く (4/6ページ)
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モーリシャスには、会いたい人がいた。カール・ジョーンズ博士。彼は、何種かの鳥を絶滅の淵(ふち)から救いだした人物だった。
カールとは、すぐ打ちとけた。気さくで、飾りっけのない人物だった。とにかく鳥が好きで、鳥について語り始めたらノンストップ、ちょ、ちょっと待ってと、論文をとりに行き、細かいデータを示すのだった。
耳が大きく、髪はこげ茶。眉(まゆ)は吊(つ)り上っていて、顎(あご)がとがり、どこか鳥に似ていた。
「ややや、ハタ。これがピンクピジョンの雛(ひな)」
カールは、毛糸のかたまりみたいなものを私の掌(てのひら)にのせた。なんとそれは、モモイロバトの雛だった。自然に10羽いるかどうかというところまで個体数が減ったのを、彼が捕獲し、100羽以上に増やしたので有名だった。
雛は、空気のように軽かった。茶色で、糸くずのようなものがついていた。丸くなり、すくんでいる。運命に身を任せるという感じだったが、細い爪(つめ)が私の掌に喰(く)いこみ生きる意志を表していた。モモイロバトは、世界で最も美しいハトだと言われているが、雛は地味だった。得てして雛の間は、保護色系統の目立たぬ色をしていることが多いのだ。恋知り初めるころ、輝けばいいのだから。







