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【ムツゴロウのいのち万華鏡】未知なるゼブロースを求めて (6/6ページ)
このニュースのトピックス:旅
「いいえ。国の方針。野生動物を守る人たちが、雑種化はまかりならぬと決めてしまったのよ。罰金ですって。保護局の方から通達がきたので、もうどうにもならないわ。残念だけどね」
「ゼブロースからは子供が生まれないわけだし、遺伝子の撹乱(かくらん)にはならないのに。了見が狭い連中だなあ」
私も悲しくなった。
牧童が、ゼブロースの列をこしらえて、ぐるぐる回ってくれている。
低い声が空気を振動させた。
「ふふふ、ゾウたちよ」
ジェーンが片目をつむる。
サバンナのゼブロースは、これで絶えるに違いない。やっと間に合い、見ることができた、最後の証人になったなと思い、私はため息をついた。(文:作家 畑正憲/撮影:ジェルミ・エンジェル)
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■はた・まさのり 作家。1935(昭和10)年、福岡市生まれ。東大院を経て60年に学習研究社に入り、動物記録映画の制作を担当。退社後の71年に家族で北海道に移住し、「動物王国」を建国、動物と共生。ムツゴロウの愛称で知られ、「畑正憲作品集」(文芸春秋)「ムツゴロウ世界動物紀行」(SB文庫)など著書多数。






