ニュース: 文化 RSS feed
【ムツゴロウのいのち万華鏡】オオカミ犬と運命の出会い (5/6ページ)
このニュースのトピックス:旅
それではと、ジョージが挑戦した。アナバスにハーネスをつけ、古タイヤを引かせ始めたのだ。
ウエイトプル(犬による重量びき)に出場するというので、私はアラスカへ飛んだ。
重いそりにアナバスをつけた。しかし、前進しようとし、負荷がかかると、アナバスは歩みをとめて、引綱を噛(か)み切ろうとした。彼には、人のためにする労働、ということが理解できなかった。
アフリカで長期のロケをし、スタッフと別れ、ジョージを訪ねたことがある。その夜、私は疲労のせいで気分が悪くなった。するとアナバスが馬乗りになり、頬(ほお)を交互に私の胸に圧し当て、人工呼吸をしてくれた。いのちは、何とすごいんだと私は感動した。裸になれば、種の違いなんて、そんなの関係ネエ!
困ったと、ジョージから電話があった。アナバスの子が欲しいのだけど、シャイで、メス嫌いで、メスの近くに行くとうなだれるばかりだと。
翌日、私はアラスカにいた。アナバスに、愛の具体を教える必要があった。彼を抱き、愛撫(あいぶ)し、アイ・ラブ・ユーと言い続ける。







