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【ムツゴロウのいのち万華鏡】オオカミ犬と運命の出会い (4/6ページ)
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アラスカ通いが始まった。行きつ戻りつ、忙しいことだった。
サリーのお腹(なか)が目立って大きくなった。ジョージは、夜、くつろいでいると、アナバスが彼女のお腹に顔をくっつけ、胎児の心音を聴くのだと目を細めた。
ルイジアナから義父が訪れ、オオカミと同居している空間で赤ん坊を持つなんて怪しからぬ、里帰りして産みなさいと言った。
無事出産。サマンサという女の子だったが、アナバスは揺り籠(かご)の側に付きっきりで、猫の侵入などを許さなかった。守護神、アヌビスそっくりだった。
やがてアナバスは、家を脱出して姿をくらますようになった。これぞ、オオカミの血のなせる業だった。追跡しているオオカミ犬たちは、すべて、鎖につながれたままだった。そうしていなければ、行方不明になってしまうのだ。失踪(しっそう)事件の度に、ジョージは大騒ぎをし、町中を走りまわってアナバスを連れ戻した。
■心と心の交流 種の壁を超えた
ジャック・ロンドンを例に上げるまでもなく、フィクションの作家たちは、強さの象徴として、オオカミの血が混じった犬を登場させる。だが、と犬ぞりのティムは言う。オオカミ犬は駄目なんだ、大きいし、力は強いけれど、役に立った例(ため)しがないのだと。







