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【ムツゴロウのいのち万華鏡】オオカミ犬と運命の出会い (3/6ページ)
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ジョージ一家と、急速に親しくなった。日本では、百年来の知己(ちき)という表現があると言うと、ジョージが、うーん、100年前には3代前の男のタマタマの中にいたわけだから、じゃあコーガンの付き合いなんだと笑うと、なんて下品なとサリーにたしなめられた。彼は、ユーモリストだった。
ジョージはアナバスと一緒に、アンカレジ周辺をドライブしてくれた。さすがだった。ビルの街を一歩出ると、豊かな大自然が広がっていた。ムース(ヘラジカ)がいたし、ビーバーがいた。私はアナバスのリードを持ち、小道を駈けた。路傍には、青い忘れな草が咲いていた。
アナバスは、エジプト時代のアヌビス神に由来している。ピラミッドを築いた文明の中で、犬は神格化され、王のミイラを納める棺の守り役として崇(あが)められていた。その名をつけることからも、ジョージの教養の高さがうかがい知れた。
犬の本を開くと、例外なく、犬の祖先はオオカミだと書かれている。100冊が100冊そうだ。犬とオオカミとは、交配可能だ。しかも、最初の子、1代雑種だけではなく、2代、3代と繁殖できる。遺伝子の配列が、それほど近しいのである。でも違う、何かが違う。オオカミと犬の間では、一体、何が違っているのだと私は疑問を抱き続けていた。それは、ジョージとても同じだった。







