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【ムツゴロウのいのち万華鏡】オオカミ犬と運命の出会い (1/6ページ)
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ついに出会ってしまったなと、私は胸の高鳴りに身を任せていた。
アラスカへの初めての旅。ホテルで旅装(りょそう)をとき、街へ出る。ひと歩きして新聞を買った。部屋に戻って、そのアラスカ・タイムズをベッドの上で開く。そして発見したのだ。広告のページに、アラスカオオカミ犬協会という文字が躍っていた。その下に、第1回会合の日時と場所が報(し)らされていた。
オオカミ犬。犬とオオカミを交配して生まれた不思議な動物。アラスカへ行けば、ひょっとしたら会えるかもしれないという漠とした期待を持っていたのだが、初日に、最もいい形で、出会えるチャンスが訪れたのだ。
当日、私は駈(か)けつけた。小学校の教室を借りた会だった。30人ほどが、それぞれ自分のハイブリッド(雑種)を連れてきていたが、連絡を取り合うことを誓い、名簿を作製したら後はフリートーキングの時間になった。
部屋の隅。ヒゲ面の大男。横に亜麻色の髪の美女。その2人の前に、見事なオオカミ犬が、背を見せて座っていた。山野で出会ったら、誰しも、オオカミだと見違えるだろう。
私の心に電流が走った。胸が高鳴った。それがアナバスとの出会いだった。







