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東大キャンパスに“縁側” 安藤忠雄設計「福武ホール」完成

2008.4.20 11:09
安藤忠雄さん安藤忠雄さん

 建築家、安藤忠雄が設計した東京大学大学院「情報学環・福武ホール」が完成した。東京・本郷キャンパスの赤門わきにある横長の建物(地上2階、地下2階)で、その形状は京都の三十三間堂を連想させる。日本の伝統的な「縁側」がキーワードなのだという。

 先月末の完成記念式典の際に、安藤とともに建物を見学した。外観は安藤建築の特徴であるコンクリートの素地を生かした“打ちっ放し”だ。

 建物の幅は約95メートルもあるのに、テラスも含めた奥行きはわずか約15メートル。「考える壁」と名付けられたコンクリート壁が正面に横たわり、2階からひさしが壁に向かって伸びる。“巨大な溝”のような印象があるのに、建物に足を踏み入れると広々とした雰囲気があるのが不思議だ。

 研究室が並ぶ2階に上がると、一直線に廊下が伸びている。一面のガラス窓の外にはテラスと壁。「縁側みたいでしょう」と安藤。廊下やテラスには外光がふんだんに入る。壁には中央に細長いスリット状の窓が設けられ、キャンパスを歩く学生たちが見える。“垣根”でありながら、閉鎖性を感じさせないつくりだ。

 情報学環は横断的な情報研究や教育を行うための大学院。専門分野にとらわれずに人や情報が行き交う「学びと創造の交差路」がコンセプトだけに、安藤は「みんなが入りやすく、対話しやすいよう心がけた」と話す。そこで、気軽に人が出会い、会話のできる「縁側」の概念を取り入れたという。

 東大の特別栄誉教授でもある安藤は言う。「春から秋にかけて天気のいい日には、この“縁側”に出てきて情報をお互いに共有する。違った対話ができるのでは」(堀晃和)

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安藤忠雄さん
地下2階まで自然光や風が入る構造になっている福武ホール=東大の本郷キャンパス
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