ニュース: 文化 RSS feed
【ムツゴロウのいのち万華鏡】極北の地の交通手段だった犬ぞり (1/5ページ)
このニュースのトピックス:癒やし・ペット
あちこち、アラスカの中を動きまわった。交通手段は、すぐに車から軽飛行機になった。人口が少ないので、道路網が発達していないのである。水上飛行機が便利だった。湖や川、水さえあれば着陸できた。帰りの日時さえ約束しておけば、どこへでも行けた。
沿岸に、大小さまざまな島がある。そのまわりには、手つかずの自然があった。エトピリカが群れ、トドやアザラシがいた。ラッコが目の前で集まり、ラフトと呼ばれる集団をつくっていた。体長が私より大きいオヒョウが釣れる。案内人はオヒョウが海面に姿を見せると、ピストルで目と目の間を撃ち抜いた。彼とは親しくなったが、数年後、オヒョウにより左の胸をつぶされてしまった。
北の、ウラナクリートへ行く。主な住人がイヌイットだから、アルコール類は持ち込み禁止だった。
道路網がない所で人は住み、集落の間を往来していた。その手段が犬ぞりだった。冬だったら、川や湖やブッシュなんて関係ない。雪や氷で覆われるからだ。
今でも、そり用の犬は飼われていた。みかん箱みたいな粗末な小屋につながれていた。マラミュートタイプの精悍(せいかん)な犬だった。
家の横には大きな薫製小屋があり、筋子や切り身がぶら下げられていた。特に筋子のくん製は、冬期間、親戚(しんせき)の家などを訪れる際のドッグフードにするのだという。








