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【ムツゴロウのいのち万華鏡】「最後のノマド」に思いを馳せて ヒンバ族と食卓を囲んだ! (1/5ページ)
わが友、ジェルミは、英オックスフォード大学の動物学科を卒業した後、ロンドン大学の大学院で人類学を究めている。だから興味の幅が広く、アフリカやインドの少数民族のことに話が及ぶと目がきらきら輝いてくる。
その情熱がいくらか伝染したし、彼に教えられることが多かった。2人で、オーストラリアのアボリジニの里を訪れたりしたものだ。
パリに、世界中の本を蒐集(しゅうしゅう)して販売する本屋がある。そこで“最後のノマド”という本を手に入れた。nomadには、遊牧者、または遊牧民族、そして放浪者という意味がある。かつて遊牧の民が、アフリカの北から南へと広がっていったが、やがて定着生活をするものが多くなっていった。もし、遊牧の生活をする民族が残っていれば、そこには千年以上前の、人類の暮らしがあるはずである。
パリで見つけた本は、ナミビアのヒンバ族を扱ったものだった。ナミビアを訪れ、ヒンバを見ないわけにはいかぬ、私はそう思った。犬をたくさん持っているそうだが、その犬と人がどのように付き合っているのか興味があった。犬が、どうして人類の家族になったかということは、私の終生のテーマだ。
ヒンバ族は大変です、人見知りが激しくて、近寄るのは至難の業ですと、案内してくれるデービスが言った。






