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【町猫浪々】飲み屋街 都心に残された最後の砦
再開発は都心から猫が住める環境を次々と奪ってきた。そんななか最後の砦(とりで)ともいえる場所に昔ながらの飲み屋街がある。
生活感あふれるその界隈(かいわい)は、古くから猫との縁が深い。特有の狭い通路や建物のすき間は、猫たちの格好の隠れ家であり遊び場となる。そこには必ずといっていいほど面倒見のいい女将(おかみ)さんがいてくれる。おまけに肴(さかな)をおすそ分けしてくれる常連客も少なくない。ネズミ対策としても、看板猫としても彼らが必要とされ、活躍できる場があるのは喜ばしい。
新宿や池袋といった繁華街には、戦後の薫りがする飲み屋街がまだ残っている。古いものが急速に失われていく時代だが、庶民文化を継承する場としてのみならず、町猫のためにもいつまでも存続してほしいものだ。これらが、近頃はやりの「昭和のテーマパーク」の展示物とならないよう願う。(写真家 太田威重/SANKEI EXPRESS)
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■おおた・たけしげ 写真家。1944(昭和19)年、東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒。70年代後半から写真を撮り始め、80年代後半、バブル期の都市の荒廃を目にして以来、東京と猫をテーマに写真を撮り続けている。写真集に「東京−猫もよう」(平凡社)など。隔月刊誌「猫生活」(緑書房)に「東京町猫録」を連載中。


