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【町猫浪々】変わる「日常」 背中が語る不安
このニュースのトピックス:「SANKEI EXPRESS」から
湾岸のとある公園の一角に、朽ちかけた大きな丸太が置かれている。一休みするにはもってこいのそれに腰を掛け、目の前に広がる東京湾の風景をぼんやりと眺めるのが好きだ。ましてこの辺りに住む顔なじみの猫たちと戯れることができれば、時がたつのも忘れてしまう。
ところが、この日はいつもと様子が違った。沖合に見慣れぬ巨大なクレーン船が停泊し、海上に橋を架ける作業をしていたのだ。耳障りな金属音が400−500メートルも離れたここにまで、断続的に響いてくる。思い思いに過ごしている猫たちの動きがその都度止まる。猫は変化に敏感だ。昨日と変わらない今日、今日と変わらない明日があると思っているからだ。
幸い計画から外れているこの場所に、工事が迫ることはないだろう。しかし、一心に見つめる背中からは、不安な気持ちが読み取れた。(写真家 太田威重/SANKEI EXPRESS)
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■おおた・たけしげ 写真家。1944(昭和19)年、東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒。70年代後半から写真を撮り始め、80年代後半、バブル期の都市の荒廃を目にして以来、東京と猫をテーマに写真を撮り続けている。写真集に「東京−猫もよう」(平凡社)など。隔月刊誌「猫生活」(緑書房)に「東京町猫録」を連載中。
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