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可憐、恐怖…不思議な共感 ピピロッティ・リスト「からから」展 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:美術・芸術
若い女性が一輪の花を小脇に抱え、歩道を歩いている。淡いブルーのワンピースに、真っ赤なパンプス。時折、彼女は花を振りかざし、駐車車両の窓を叩(たた)き割っていく。さも楽しそうに、屈託なく。通りすがりの誰もがそれを怪しみもしない…。
可憐(かれん)な花と暴力のギャップが、何とも鮮やか。こんな風に何かを壊すことができたら、どんなに気持ちがいいだろう。壊したいものは、自分を縛る価値観やルールなのか、意識下に閉じこめてきた不満なのか。薄ら寒い恐怖も漂う作品だが、多くの共感を集めている。
リストは「固定観念を変える作品を作りたい。その結果として多くの人が生きやすくなれば」と語る。
「物事のポジティブな面を見る」のが、彼女の信条らしい。どうしようもない部分もあるけれど、私たちが住む世界ってそう捨てたもんじゃない−−そんな軽やかな肯定が心地良い。


