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チター「最後の職人」…実は20人!? TBS系番組に物議 (1/2ページ)
アルプスの山岳地方で16世紀ごろ作られたという民族楽器、チター。映画「第三の男」の挿入曲やワルツ、ヨーデルなどでほのぼのと哀愁を帯びた音色が知られているが、テレビ番組でこのチターが滅びつつあると紹介され、物議を醸している。
“消えゆくチター”を放映したのはTBS系列のテレビ人気番組「世界ウルルン滞在記」で、7日に放送された。ミュージシャンの大友康平さんがオーストリアのチロル地方で「最後のチター職人」を自称するペーター・ムルンゼアさんを訪ねて、「いまは年間2、3台しか売れず、このままではチターは滅んでしまう」という話を聞く内容だ。
この番組をみた日本の大学教授が運営するブログに「自分の好きなチターが滅びるのは残念だ」と書き込んだところ、日本やミュンヘン在住のチターファンから番組に対する反論のコメントが寄せられた。「オーストリアには知り合いだけで3人のチター職人がいる」「私のチターの先生(ドイツ人)に聞いたら少なくとも15人は職人がいて工房も多い」など、いずれもチターが滅びるなんてとんでもないと憤慨。教授も「チターはまだ健在のようだ」と安堵(あんど)した。
日本チター協会会長で、30年以上前からチター普及に取り組んできた内藤敏子さんは「チター職人は現在、オーストリアに数人、ドイツと合わせて約20人はいるはずです」と説明する。
番組では「第三の男」以降のヒット曲がないことや演奏が難しいことがチター人気低迷の要因としているが、それに対しても異論は多い。約60年前に公開された「第三の男」は、いまも日本でビールのCM音楽に使われているように、チターが海外にも知られるきっかけになったが、「ドイツやオーストリア、スイスでは昔から多くの町の音楽学校にチター科があって、コンサートも頻繁に開かれている」(内藤さん)。番組でも、オーストリアの全国チター演奏会で優勝した若者が登場する。

