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【書評】『日露戦争と新聞』片山慶隆著 (1/2ページ)

2009.11.22 08:09
このニュースのトピックス歴史・考古学
「日露戦争と新聞」片山慶隆著(講談社選書メチエ・1680円)「日露戦争と新聞」片山慶隆著(講談社選書メチエ・1680円)

 ■通説に再考迫るメディア史

 ジャスト・タイミング!

 今月29日から、いよいよNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が始まる。司馬遼太郎の原作は日清・日露戦争を舞台に近代日本の青春を描いた記念碑的歴史小説だが、その時代に新聞というメディアも百花繚乱(りょうらん)の青春を謳歌(おうか)していた。『時事新報』『日本』『国民新聞』など論説新聞が多事争論を競い、スキャンダリズムを掲げた『萬朝報(よろずちょうほう)』『二六新報』が大衆の人気を博していた時代である。

 本書では日露戦争をめぐる各紙の外交報道が比較分析されている。特に敵国ロシア、同盟国イギリス、友好国アメリカ、保護国韓国のイメージ変容を跡付け、著者はこの戦争報道をめぐる「神話」に一定の修正を加えている。

 例えば、新聞界は日露開戦を控えて日英同盟締結を大歓迎した、と言われてきた。だが、これは日独伊三国同盟の失敗、あるいは日米安全保障条約の成功を経た戦後的常識からの誤認である。実際には日英同盟に対して、発行部数の多い大衆紙は批判的であり、政府系『国民新聞』の徳富蘇峰でさえ懸念を表明していた。

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「日露戦争と新聞」片山慶隆著(講談社選書メチエ・1680円)

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