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【次代への名言】手塚治虫編(4)
■「…ぼくのことを…お化け…だって…」(鉄腕アトム)
手塚治虫によれば、アトムはスーパーマンの孫にあたる。「スーパーマンをパロディ化した米アニメ『マイティマウス』の影響下に生まれた」からだ。のちに孫のアトムが“祖父”と同様、正義の味方や科学信奉のシンボルとされたとき、手塚は強い違和感を覚えた。
手塚は、人種差別撤廃を実現するための非暴力・不服従運動に殉じたガンジーの姿をアトムに託していた。また、「アトム」の最重要テーマは、「ひたすら進歩のみをめざして突っ走る科学技術が、どんなに深い亀裂や歪(ゆが)みを社会にもたらし、差別を生み、人間や生命あるものを無残に傷つけていくかをも描く」(『ガラスの地球を救え』)ことだった。
冒頭はシリーズ中、最も好評を博した「地上最大のロボット」にある。宿敵を倒すためにアトムは十万馬力から百万馬力にパワーアップ。その活躍をみた人間たちは「化け物じゃないか」という。そんなことばに傷つくアトムの独白だ。
「実際は『アトム』は、自分で言うのはおかしいけれど、さみしいマンガだと思う」。手塚がアトムに感じたさびしさは、テレビアニメ化されることによってさらに増すことになる。(文化部編集委員 関厚夫)
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