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【次代への名言】手塚治虫編(3)
このニュースのトピックス:歴史・考古学
■「ぼくは他人にぜったいまねられない個性で勝負してやる!」(『ルードウィヒ・B』)
そう誓うのは主人公の若きベートーベン(ルードウィヒ・B)だ。彼はその直前、「自分を大事にして自分の個性を強く出していく者が結局強いんですよ どこでも通用するんすよ」とも言っている。これは手塚自身の信念であろう。
だが、手塚が作品に求めたのは個性だけではなかった。「アイデア、物語、サーヴィス、すべての点で秀れていても、営業本位で割り切って作られたものには熱気がありません」。だから彼はときに、辛辣(しんらつ)な批評家となった。
映画の大ファンだった手塚の邦画のベストは『七人の侍』、欧州映画では『天井桟敷(さじき)の人々』だ。しかし、監督の黒澤明とマルセル・カルネについて、いくつかの作品を「興行的にヒットしたにもかかわらず、まるっきりついていけない」「無性格な駄作に堕(お)ちている」とする。
純粋さを求める手塚の容赦ない批判の目は、憧(あこが)れのディズニーにも向けられた。彼は記している。「戦後入ってきたディズニーの絵本というのは、アメリカ民主主義のみごとな押し売りでね。あの絵本を見て、ああ、ディズニーもやっぱりアメリカ人だったんだなと思ったとたん、へどが出そうになりました」(文化部編集委員 関厚夫)
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