MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]

ニュース:文化 皇室学術アートブックス囲碁将棋写真RSS feed

「海のシルクロード」交易 西大寺旧境内で国内最古イスラム陶器 

2009.7.3 21:53
このニュースのトピックス歴史・考古学
奈良市の西大寺旧境内跡から出土した国内最古のイスラム陶器の破片=3日午後、奈良市大安寺西の奈良市埋蔵文化財調査センター(竹川禎一郎撮影)奈良市の西大寺旧境内跡から出土した国内最古のイスラム陶器の破片=3日午後、奈良市大安寺西の奈良市埋蔵文化財調査センター(竹川禎一郎撮影)

 奈良時代末期(8世紀後半)の平城京に称徳天皇が建立した西大寺の旧境内(奈良市西大寺新田町)で、西アジアで生産されたとみられるイスラム陶器の破片が出土し、同市埋蔵文化財調査センターが3日、発表した。青緑釉(せいりょくゆう)大壺とみられる日用の容器で、国内最古の出土例。古代の海上交易路「海のシルクロード」によって運ばれたと考えられ、同センターは「奈良時代の国際的な文化交流を知るうえで一級の資料」としている。

 イスラム陶器が平城京跡で見つかるのは初めて。外国使節を迎えた福岡市の鴻臚(こうろ)館跡などで出土した破片より約1世紀さかのぼる発見で、すでに海上交易路が奈良まで続いていたことを示すという。

 住宅建設に伴い、現在の西大寺西側の旧境内約320平方メートルを発掘。東西にのびる溝跡から、陶器片のほかに、神護景雲2(768)年の墨書のある木簡や瓦などが見つかった。

 陶器片は壺の胴部や底部に当たる計19点で、最大のもので約10センチ大。釉薬(ゆうやく)が施され、表面は鮮やかな青緑色をしていた。復元すると高さ50センチ以上になり、水や油などを入れた壺と推定。釉薬や材料の土は、鴻臚館跡で出土したイスラム陶器片と一致した。

 イスラム・アッバース朝(8世紀中ごろ成立)のものとみられ、飲食物や香料を入れ、中東からインド洋、中国沿岸を海路で平城京まで運び込まれたらしい。

 陶器片は6〜31日に奈良市大安寺西の市埋蔵文化財調査センター、8月10〜31日に同市役所で公開される。

 佐々木達夫・金沢大教授(東西文化交流史)の話「陶器は現在のイラクで生産されたのではないか。容器として使われ、海上交易の象徴的な品といえる。当時のアジアの文化交流ネットワークに日本も加わり、奈良が陸に加えて海のシルクロードの終着点ともいえることを示している。異国情緒あふれる陶器の色は幻想的に見えたことだろう」

このニュースの写真

奈良市の西大寺旧境内跡から出土した国内最古のイスラム陶器の破片=3日午後、奈良市大安寺西の奈良市埋蔵文化財調査センター(竹川禎一郎撮影)
奈良市の西大寺旧境内跡から出土した国内最古のイスラム陶器の破片を見つけた、中居和志さん。パネルは中東バーレーンアーリ遺跡で発見された今回の出土に近いもの=3日午後、奈良市大安寺西の奈良市埋蔵文化財調査センター(竹川禎一郎撮影)
奈良市の西大寺旧境内跡から国内最古のイスラム陶器の破片と共に出土した木簡。「神護景雲二年三月五日」と記されている=3日午後、奈良市大安寺西の奈良市埋蔵文化財調査センター(竹川禎一郎撮影)

PR

PR
PR
イザ!SANSPO.COMZAKZAKSankeiBizSANKEI EXPRESS
Copyright 2009 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。