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【次代への名言】5月1日・豊田佐吉

2009.5.1 03:23

 ■「世の中の多くの人の為に、又お国の為にと言う考えで一生懸命に働いてゆけば、食う物も着る物も自然と随(つ)いて来るものじゃ」(豊田佐吉)

 「何にいくら儲(もう)けたいの、これだけ儲けねばならぬと、そんな慾(よく)張った自分本位の考えじゃ駄目じゃ」に続く冒頭のことばは戦前発行の小冊子『豊田佐吉翁に聴く』(原口晃著)にあるという。

 佐吉は、国が貧しいゆえに日本人の才能と素質が世界で発揮されていない、と感じていた。繊維産業を機械化して安く木綿製品をつくることができれば生活が豊かになり、世の中とお国のためになる−。そう考え、独学で発明に取り組んだ。明治40(1907)年のきょう、彼は改良型自動杼換(ひがえ)装置(織機)の特許を得た。完成形にはまだ年月を要するが、欧米に「追いつき、追い越せ」を実現する技術基盤がついに整ったのだ。

 佐吉はまた、「国民外交」の提唱者でもあった。「官僚外交の前に国民外交が無ければならぬ。鎧甲(よろいかぶと)を脱ぎすてた平民同士、国民同士が互(たがい)に理解し合い、親しみ合い、互に提携して行こう」。そんな思いで中国に進出した佐吉は、「なるべく多くの支那人を雇うこと」、そして彼らに「なるべく多く儲けしめること」を実践しようとした。

 理想主義的すぎるかもしれない。しかし、その佐吉が「世界のトヨタ」の祖であることは、一考に値する。

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