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明日香・石神遺跡で最古の万葉歌木簡
飛鳥時代の役所跡とされる奈良県明日香村の石神(いしがみ)遺跡で発見された7世紀後半の木簡に、万葉集に収められた和歌が刻まれていたことが17日、森岡隆・筑波大学大学院准教授(日本書道史)の調査で分かった。万葉歌の木簡は、滋賀県甲賀市の紫香楽(しがらきの)宮(742〜745年)跡で見つかっているが、半世紀以上さかのぼる国内最古の例となった。8世紀後半に編纂された万葉集の1首を、飛鳥時代の宮廷人が詠んでいたことが裏付けられ、万葉集のルーツを考える上で貴重な資料になりそうだ。
木簡(長さ9センチ)は、平成15年度の奈良文化財研究所の発掘で見つかり、万葉仮名で「留之良奈●麻久(るしらなにまく)」「阿佐奈伎尓伎也(あさなきにきや)」と、7文字ずつ2列にわたって刃物で刻まれていた。
万葉集巻7には、「朝なぎに来寄る白波見まく欲り我はすれども風こそ寄せね」(朝なぎに寄せる白波を見たいと思うが、風が吹いてくれない)という作者不詳の和歌が収められている。
森岡准教授は木簡の文字列を通常と反対の左の行から読めば、「あさなきにきやるしらなにまく」と、万葉歌の上の句とほぼ一致することを発見した。
同研究所などは当初、右の行から読み、万葉集の歌の句とは気づかなかった。森岡准教授は「左から読む例は過去にもあり、矛盾はない。木簡には誤字や脱字があるが、役人が都のヒットソングを覚えていて、手すさびに記したのかもしれない」と話している。
万葉集は現存する最古の歌集で、大伴家持が編纂したともいわれ、天皇の恋歌や庶民の歌など約4500首が収録されている。
●=にんべんに尓
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