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【ノーベル物理学賞】風呂あがりに浮かんだ「小林・益川理論」 研究秘話 (1/2ページ)
1本の論文が世界を変えた。素粒子論の歴史を塗り替え、ノーベル物理学賞を受賞した「小林・益川理論」。当時の常識では考えられないほど型破りだったこの理論は、研究生活の疲れを癒やす「風呂」の中で生まれた。
小林誠さんと益川敏英さんは名古屋市生まれ。ともに物理学者を目指して名古屋大理学部へ進学。益川さんが5年先輩だった。大学院では、著名な素粒子物理学者だった坂田昌一博士の研究室で机を並べ、活発に議論を交わす間柄になった。
益川さんが助手として京大理学部へ移ると、小林さんも2年後に続いた。旧知の2人は、すぐに「何か面白いことをやろう」と話し合った。選んだのは、宇宙や物質の根源にかかわる「CP対称性の破れ」という謎の現象。多くの学者が挑みながら、解明できていない難題だった。
研究が始まったのは昭和47年5月。当時、益川さんは教職員組合の書記長も務め、多忙だった。2人は益川さんの時間が空く午前中に議論し、結果を家に持ち帰って熟考。翌朝、また議論する生活を続けた。
研究は主に益川さんが理論面、小林さんが実験面を担当。益川さんによると、「私がモデルを作り、朝、小林君に話すと、彼がそのアイデアを実験でつぶしていく」という毎日だった。
当時、発見されていた素粒子クォークは3種類。当初は1つ多い4種類を想定した理論(4元モデル)を組み立てたが、それでは対称性の破れを説明できず、すぐに行き詰まった。
研究を始めて1カ月ほどたった6月のことだった。家で風呂に入っていた益川さんは、クォークを6種類と考える「6元モデル」を思いつく。
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