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奈良巣山古墳出土の「喪船」 一部部材から復元
このニュースのトピックス:歴史・考古学
奈良県広陵町の大型前方後円墳、巣山古墳(4世紀末〜5世紀初め、全長220メートル、国特別史跡)の周濠(しゅうごう)から平成18年に発見された木製の船の部材について、同町教委は一部を組み合わせて立体的に復元し、28日に発表した。大王クラスの被葬者の遺体を運んだ“古代の霊柩車(れいきゅうしゃ)”の「喪船(もふね)」とみられており、船の構造や葬送儀礼を考える上で貴重な資料となりそうだ。8月1日〜9月1日に同町南郷の町文化財保存センターで初公開される。
船の部材は、周濠北東部を中心に約100点出土し、町教委では主要な部材数点について保存処理を行った。その結果、発見当初は喪船に載せた木棺のふたとみられていた部材(長さ2・1メートル、幅78センチ〜55センチ)は、台形で湾曲していることが判明し、船首に設置した「波切り板」の可能性が高いことが分かった。
さらに、船の舷側板とみられる杉板(長さ3・7メートル、幅45センチ)や、その下に取り付けられた三角形の小型の舷側板(長さ1・8メートル、高さ38センチ)が、波切り板と組み合わさることも確認。喪船は長さ約8メートルの大型なものだったことが分かった。町教委は将来的に、他の部材も組み合わせて1隻分の船に完全復元する方針。
波切り板や舷側板の外側には邪を払う幾何学紋様が刻まれ、魂の再生を願うとされる赤色が塗られていたことも判明した。同センター所長の河上邦彦・神戸山手大教授(考古学)は「巣山古墳の被葬者は、奈良盆地東部の大和政権中枢部に対抗した豪族・葛城氏とみられ、権力を誇示するため大型の喪船を使い盛大に葬送儀礼を行ったのではないか」と推測している。
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