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幻のキノコ、奈良で発見 世界4例目
環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)種I類に分類されている“幻のキノコ”のキリノミタケが、奈良県川上村の山中で確認されていたことが25日、分かった。同村「森と水の源流館」の木村全邦学芸員らが発見し、津市で開かれた日本菌学会で報告した。学術的には宮崎、高知両県と米テキサス州でしか確認例がなく、専門家は「生態の謎などに迫る上で貴重な発見」としている。
キリノミタケはクロチャワンタケ科で、倒木に生え、星形のかさが特徴。渓流沿いの照葉樹林など、湿度の高いコケむすような環境が適していると推測されている。しかし、森林伐採など環境の変化に極端に弱いとみられ、これまでに生息が確認されたのは、宮崎県と高知県内、テキサス州オースティンのみ。生態は謎に包まれている。
木村さんは平成18年10月、川上村内の人工林で植物の生態状況調査を行った際、標高約470メートルの渓流沿いで、カシ類の倒木に大小12本が生えているのを発見。19年9月には、宮崎県総合博物館の学芸員だった黒木秀一氏らと行った再調査でさらに4本を見つけた。
国立科学博物館植物研究部の細矢剛研究主幹(菌類)の話「宮崎とテキサス州のキリノミタケはDNAが一致し同種とされている。日本の3カ所は高い湿度など気候や植生が似ており、同様の環境の地で新たな発見の可能性がある」

