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【大阪特派員】大仏商法にさよならを 小林毅 (1/2ページ)

2008.7.18 01:11
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 天平勝宝4年(752年)、奈良・東大寺の大仏開眼供養が行われた。最前列には聖武上皇、光明皇太后、孝謙天皇が座り、僧侶1万人の読経、唐や東アジアなどの群舞も披露された。

 この古代日本最大のイベントを「人類の進歩と調和」を掲げた昭和45年(1970年)の大阪万博にたとえたのは、歴史学者で国立歴史民俗博物館初代館長を務めた井上光貞氏(故人)だ。

 井上氏は翌46年のNHK番組で「万博が、明治以降の西欧文明移植の成果を示す意図があったとすれば、大仏建立というのも、仏教伝来以来の中国文化移植の成果の最たるもの」「大仏建立も『進歩と調和』が目的だったと思う」(「日本史探訪第3集」角川書店)と語っている。

 地盤沈下が続く大阪がイベント型の再生を試みては失敗しているのは、今も万博の夢から覚めきれていないから、といわれる。奈良も「努力しなくても座っていれば客が来る」と揶揄(やゆ)される「大仏商法」が行き詰まっていることを考えると、氏の指摘は示唆的だ。

 国土交通省が初めて実施した全国同一基準による宿泊旅行統計調査は観光・奈良の不振をみせつけた。平成19年の奈良県の延べ宿泊客数は116万人、47都道府県中最下位だったのだ。

 宿泊施設が少なく、電車で約40分の京都や大阪に泊まり、奈良に来る人が多い。「関東からの修学旅行も多くは、京都駅八条口迎え、奈良観光、京都の旅館送りです」と奈良交通地域振興部の吉田和久次長は苦笑する。

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