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「骨が少ない」キトラ発掘の骨、頭と足のごく一部だけ 儀礼か?謎深まる (1/2ページ)
このニュースのトピックス:歴史・考古学
キトラ古墳(奈良県明日香村、7世紀末)の石室で見つかった被葬者の人骨について、古代人骨に詳しい片山一道・京都大学大学院理学研究科教授(自然人類学)が分析した結果、粉々になった頭骨や歯、足の骨のごく一部しか残っていないことが21日、分かった。飛鳥時代には遺体をそのまま棺(ひつぎ)に納めるのが通例で、被葬者を埋葬する際、儀式として全身ではなく頭の骨など一部だけを棺内に収めたか、後から骨を抜き取った可能性も浮上、古代のミステリーに専門家も首をかしげている。
片山教授は、平成16年に石室内を発掘した奈良文化財研究所などの依頼で分析。発掘では頭骨片など約200点と歯約30本が確認され、骨の形や歯の摩滅状況などから、被葬者は40〜60歳代のがっしりした男性の可能性が高いことが分かった。
ところが、歯はほぼ1人分が見つかったのに対し、骨は大きいものでも5センチ大前後が数点、2〜3センチ大が50点ほどしかなく、大半は粉々の状態だった。
古墳では、被葬者の骨が残っているケースがしばしばあり、キトラ古墳と同様に壁画が描かれていた同時代の高松塚古墳(同村)では、首の骨や足の骨などが状態が良いまま見つかっている。また、豪華な副葬品で知られる藤ノ木古墳(6世紀後半、同県斑鳩町)の石棺には、頭骨や手足の骨などほぼ全身分が残っていた。
これに対し、キトラ古墳のように少量しか残っていない例はほとんどない。キトラ古墳は鎌倉時代初めに盗掘を受けているが、片山教授は「盗掘でよほど荒らされない限り、このような状況にはならない。埋葬時に何らかの儀礼的行為があり、白骨化した頭骨と足の骨の一部を木棺に納めたか、それとは逆に他の骨を除去したのか…。まさに歴史の闇の中だ」と首をかしげる。

