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初出土の万葉歌木簡、万葉集の「原資料」 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:言語・語学
成立当時の万葉集の姿に、最も近づいた史料だ−。22日に初の出土が発表された「万葉歌木簡」。書かれたのは、万葉集成立より前だったと推定される。「最古の歌集」としてあまりにも有名な『万葉集』だが、最古の写本でも11世紀半ば。大伴家持らが編纂(へんさん)した「オリジナル」の姿は、はっきりとは分かっていない。一片の木簡の出土によって謎の一部が初めて明らかになり、国文学者や古代史学者を興奮させている。
■ナマ資料
万葉集は、天平17(745)年以降の数年間に「巻1」から「巻15」がまとめられ、「巻16」と大伴家持の日記を含めた全20巻が783年ごろに成立したというのが一般的な説。一方、木簡が棄てられた年代は743〜745年と、ほぼ特定される。つまり、この木簡に歌が書かれ、読み上げられたのは、まさに万葉集の編集が始まる直前だ。
11世紀半ばに書き写された現存最古の万葉集は、「安積香山 影さへ見ゆる…」と漢字と平仮名で表記されている。これに対し木簡は、「阿佐可夜…」と音を漢字で表現する万葉仮名で記されていた。ここに研究者が着目する。
万葉学者で京都府立大学の山崎福之教授は「木簡はこれが万葉集だ、という原史料。残された最古の写本さえ300年も後のものだけに、編集当時はどの音にどの漢字を当てたのか、明確には分かってはいない。今後大きな議論になっていくだろう」と、発見の意義を説く。

